6億人の巨大マーケットを覗いてみると。『ASEAN起業地図』は投資家以外にもオススメ。
年々注目されている、ASEAN(アセアン)。
東南アジアの10カ国が加盟している地域連合です。
ASEAN(タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、カンボジア、ブルネイ、ラオス、ベトナム、ミャンマー)の総人口は既に6億人を超えており、巨大な市場になりつつあります。
そんな世界が注目のASEAN。日本からも距離的に時間的にも近く、今後LCCがさらに活発になれば、どんどん身近な存在になっていきそうですね。
本日ご紹介したい本は、『ASEAN企業地図』。
著者はインベストバンカーで、この本は主に企業経営の方々や投資家向けに書かれています。
キーワードの1つとして、「タイクーン(Tycoon)」をいう人たちが出てきます。
ASEANにおいては、ビジネスで成功した大富豪・アントレプレナーたちのことを指すそうです。
彼らは、その国において様々なビジネスに携わっており、飲料業界・銀行・不動産・メディア・インフラ・コンビニなどなど、あっちにもこっちにもと多角的にビジネスを展開しています。
この本では、その「タイクーン」の特徴を説明し、各国注目のタイクーン企業の概要や形態をビジュアルで紹介しています。
グループ企業や出資者からの出資比率や売上げ、近年の株価推移なども載っていて、こうやってビジュアル化したものを俯瞰で眺めてみると非常に面白いし整理して見やすい。各企業の強みや課題などにも触れられている。また提携している日本の会社などもちょこちょこと出てきているので、投資家には非常に参考になると思います。
まさに、こんな本待ってました!というような内容です。
しかし投資家以外の方が読んでも面白いですよ。
概要が分かるのは楽しいもので、少しだけ身近に感じるようになり、
「旅」が一段と楽しめるからです。
例えば、インドネシアに旅行に行きます。
お土産にとスーパーで両手に取ったご当地インスタントラーメン。
1つの会社はインドミー(Indomie http://www.indomie.com/)で、
片方はミースダップ(Mie Sedaap http://www.misedaap.com.my/)かもしれません。
手に取った2つの会社が所属するグループの背景や今の状況などが少しでも分かると、旅がまた一段と楽しくなります。
私はこの2つのインスタントラーメンを食べたことがありませんが、
片方は、世界で最も認知されているインスタントラーメンメーカー。
もう一方はそのシェアの牙城を崩さんとがんばっているインスタントラーメンメーカーだそうですよ。
それを知った上で食べ比べてみるのも面白いと思います。
商品ラインナップはどうなのか?味的には大きく違うのか?
コマーシャルはどうなのか?またまた、販売網はどうなのか?
女性に人気なのはどの味なのか?
少しでも情報が入ると、
いろんな疑問や知りたいことが湧いてきますね。
今はまだ、日本では身近ではない企業がたくさんありますが、
そのうちどんどんと耳にする機会も増えていくのでしょう。
この本片手に、ASEANを旅したいなあ。
投資家に1冊!
旅人にも1冊!
最後にASEAN市場の理解に役立つ書籍をもう1つ。
概要・政治・経済展望・消費動向など。図表もあり。
これも面白い。
最後まで読んでくださりありがとうございました。